趣味や「没頭できる時間」が、こころを整える。
- 老久保 あきら(公認心理師、臨床心理士)
- 3 日前
- 読了時間: 4分
〜みなさんには、「つい夢中になってしまうこと」ってありますか?〜

執筆者:老久保 あきら (BANSO-CO ばんそうメイト)
保有資格:公認心理師、臨床心理士【スーパーバイザー】

たとえば――
コーヒーをじっくり淹れる時間
本の世界にどっぷり浸るひととき
無心で編み物をする手元
外に出て、自然の中でぼーっと過ごすこと
こうした「趣味」や「没頭できること」は、こころの健康にとって、とても大切な役割を持っています。
「楽しい!」がこころを整える
私たちが元気でいるためには、ポジティブな感情――たとえば「楽しい」「癒される」「心地いい」「ホッとする」といった気持ちを、日常の中でちゃんと味わうことが大切です。
趣味や好きなことに没頭する時間は、そうした感情を自然と引き出してくれます。仕事のストレス、将来への不安、人間関係のモヤモヤ……そんなことを休みなく考えてしまう「ぐるぐる思考」から、少し距離を置けるのです。
そして、こころが整うと、不思議と身体も軽くなることがあります。まるで、空気がひとつ入れ替わったような感覚です。
「わたしのリフレッシュ手段」、持っていますか?
自分に合った「リフレッシュ手段」を持っていると、疲れやストレスを感じたときに立ち戻れる「安心の拠りどころ」になります。さらに、選択肢は一つだけでなく、二つ、三つと持っていると、気分や体調に合わせて選べるのでおすすめです。
たとえば……
休日の朝はカフェで本を読む
平日の夜は刺繍タイム
月に一度はソロキャンプ
雨の日はおうち映画館
こうして「趣味を生活に組み込む」ことができると、自分らしいペースが整ってきます。
はじめは「毎週土曜の夜30分だけ」といったように、軽やかにルールを決めて始めるのもよいですね。
まだ趣味がない人はどうすれば?
「これといって、趣味がないんだよな…」 そんなときは、まずは「興味の種」を探してみましょう。
身近な人に「最近ハマってることある?」と聞いてみる
SNSで「#趣味」などで検索して、他の人の楽しみ方をのぞいてみる
本屋さんの雑誌コーナーをぐるっとまわって、ピンとくる表紙を探してみる
地元の掲示板や市の広報紙に載っている教室・サークル情報をチェック
「これならやってみたいかも!」というものが一つでも見つかれば、まずは気軽にトライしてみましょう。 やってみたら意外と楽しかった、ということも多いものです。
「没頭」する準備も、大事なステップ
せっかくの趣味の時間も、頭の中が「やることリスト」でいっぱいでは、気がそぞろになりますよね。
そんなときは、ちょっとした工夫を。
あらかじめやるべき家事や仕事を終わらせておく
趣味の時間を「この30分だけ!」と決めて、その後に残りのタスクを回す など、あらかじめ時間を区切っておくのがおすすめです。
また、子育て中で自分の時間がとれない方も、
お子さんのお昼寝中にできる趣味
習い事の時間を、自分のリフレッシュタイムに充てる
など、「隙間時間」をうまく活用できるといいですね。
「私が整っていることが、家族やまわりの人の安心にもつながる」 そんな気持ちで、自分
自身をいたわることも大切です。
「没頭できる時間」は、幸せの土台になる。
人は、「いま、ここ」に集中しているとき―― つまり、何かに夢中になっている時間に、幸福感を感じやすいと言われています。
ですから、趣味の時間は“できるだけ思いっきり”味わってください。
「きれい!」「楽しい!」「癒される~!」そんな気持ちが湧いてきたら、ぜひ言葉にしてみましょう。自分の感情に気づいてあげることも、こころを整える一歩です。
最後に
忙しい毎日。だからこそ、自分が「楽しい」と思える時間を、大切にしていただけたらと思います。
好きなことを見つけて、じっくり浸る。それは、こころを整える、とてもやさしいセルフケアのひとつです。
あなたにとっての「こころの休息時間」が、見つかりますように。
もし「自分が没頭できるものや、時間がうまく見つけられない」と感じる方は、一緒に考えてみませんか。BANSO-COの専門スタッフにご相談ください。わかりやすく、より効果的にサポートをさせていただきます。
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