top of page
検索

生活習慣を改善するためには?

なぜやろうと思ってもできないのか?

生活習慣をつけるためのTips



 

執筆者:大野 史(BANSO-CO ばんそうメイト)

保有資格:公認心理師・臨床心理士

 

健康で充実した生活を送るために生活習慣を改善したいけれど、なかなかできない、続かない…そう思っている方も多いのではないでしょうか。生活習慣を改善して継続するのは大変ですし、短期間では成果が見えにくいのも挫折ポイントですよね。今回は、生活習慣を改善するために日常生活の中でできることをお伝えします。

 

生活習慣改善が難しい理由

生活習慣を改善するのが難しい理由の一つは、行動を変えるための動機づけ、つまり、「行動を変えたい!と思う強い気持ちの源」が不足していることと言われています。


人が習慣を変えるプロセスについて提唱し、禁煙やダイエットなどの健康改善に役立つ研究をした心理学者であるプロチャスカ博士らによれば、行動変容には段階的なプロセスがあり、「無関心期」「関心期」「準備期」「行動期」「維持期」という5つの段階を経て行動を変えるとされています(Connors et al., 2013)。


多くの人は、行動を変えたい!という強い気持ちの源があまりないため、「関心期」や「準備期」で止まってしまい、「行動期」まで進まないことが多いのです。



さらに、新しい行動を継続し、習慣化するためには21日から66日程度かかるという研究もあります(Lally et al., 2010)。この期間中に挫折すると、再度習慣化するのが難しくなります。そこで、最初のステップとして小さな目標を設定し、達成感を積み重ねることが重要です。


生活習慣を変えるためのTips

では、どうすれば日常生活の中で行動を変え、新しい行動を習慣化できるでしょうか。生活習慣を変えるためヒントをお伝えします。


1. 具体的な目標設定

「運動をする」といった漠然とした目標ではなく、「毎朝7時に15分間のウォーキングをする」といった具体的な目標を設定しましょう。


2. 段階的に進める

いきなり大きな目標を立てず、小さなステップから始めることが大切です。例えば、運動習慣をつける場合、最初の一週間はウォーキングをする、次の一週間はウォーキングに軽いランニングを加えるなど、徐々に負荷を増やしていきましょう。


3. 記録をつける

日記やアプリを使って、自分の行動を記録しましょう。記録をつけることで、目に見える達成感が得られ、モチベーションの維持にも繋がります。


4. 他者との関わりを活用する

他の人と関わることで、行動が強化されやすくなります。家族や友人と目標を共有し、お互いにサポートし合うことで、達成感を分かち合い、モチベーションを高めることができます。例えば、友人と一緒に運動することで、お互いに励まし合いながら続けやすくなります。


5. プレマックの原理を利用する

プレマックの原理とは、低頻度で生起する行動の直後に高頻度の行動を行うと、低頻度の行動を強化させるという理論です。このプレマックの原理は、好ましい行動を報酬として利用することで、他の行動を強化することに利用できます。例えば、「夜のテレビ鑑賞が好きなら、運動を30分したらテレビを観る」という形で、自分の好きな行動を報酬として設定し、目標行動を持続しやすくします。


6. 環境を整える

生活環境を整えることで、習慣化が促進されます。例えば、運動を習慣化したい場合は、運動器具を見える場所に置いたり、運動しやすい服を準備したりすることで、行動へのハードルを下げることができます。


今日からできること

まずは、小さな行動から始めてみましょう。例えば、寝る前にスマートフォンを使わずマインドフルネスをする、毎朝一杯の白湯を飲む、5分間のストレッチをするなど、簡単に取り組めることを選びましょう。これらの小さな変化が、大きな生活習慣の改善に繋がります。

生活習慣の改善は、一歩一歩進めていくことが大切です。無理をせず、継続することを心がけて、新しい習慣を身につけていきましょう。もし一人では難しいと感じる場合は、ぜひ私たちに相談してみてください。一緒にプランを考えて、サポートします。


 

この記事を書いたのは、臨床心理士・公認心理師の大野史です。


<専門分野・得意領域>認知行動療法、アクセプタンス&コミットメントセラピー、SST、集団療法、マインドフルネス、うつ病、気分障害、不安症、発達障害、ADHD、自閉スペクトラム症


ご自身にとって大切なこと、どんな人生を送りたいかについてのご相談や困りごとがある方は、ぜひBANSO-COの専門家ばんそうメイトにお気軽にご相談ください。



bottom of page